「泊って行きなよ？」

「泊って行きなよ？」

迷ってる私の顔を覗き込むようにヒナタ君がこちらを見ていた。

「母さんは今日ライブに行ってるからいないし」

「母さんの部屋で寝ていいって連絡きてる」

そう言ってスマホの画面を見せてくれた。

有難く泊まらせてもらおうかな……でも、ヒナタ君も年頃だし、迷惑なんじゃないかな。

さらに難しい顔をしてたのか、ヒナタ君が笑ってる。

「せっかくし、映画見たりなんか話したりして相手になってよ？夕飯もあるから、一緒に食べたい」