「……好きだって言ってんの」

そんなわけない、勘違いしちゃいけない。

彼はただ子どもの頃からご近所さんで、幼馴染で仲が良くて、かわいい年下の男の子だったはず。

「……好きだって言ってんの」

そう思っていたのに、彼の口から出た言葉に何も言えなくなってしまった。

「昔からずっと好きだよ」

いつもより優しい、でもすこし緊張しているような声を聞いて、私も何か言わないとと思ってもうまく言葉にできず黙ってしまう。